進路情報教師を目指す卒業生

【対談】教諭 初道次郎 × 卒業生 繁浪希世

初道次郎(本校教員、進路指導部、地歴公民科、繁浪の3年担任)

繁浪希世(卒業生、女子サッカー、高校で1年間の留学経験あり、東京女子体育大学卒業)

繁浪さん、ひさしぶりに母校に帰ってきた印象はいかがですか?

K:
校舎がきれいになっていて。うらやましいというか、ズルいな(笑)。
J:
生徒の雰囲気はどうや。自分達の頃と比べて。
K:
雰囲気が全然ちがう。キレイになった教室の効果かな。教室の壁がガラス張りでしょ。みんな、まじめに授業を受けている。
J:
なるほどな。君等の頃は違った?
K:
そんなことはないです(笑)。私は、勉強が好きなんでしっかりノートをとって勉強していましたよ。

初道先生は、繁浪さんの3年生の時の担任だったとうかがったのですが。

J:
そうですね。厳密に言うと、3年の後期かな。
K:
私、3年生の夏休みから1年間、ロータリークラブの交換留学生としてカナダに留学していたので、3年生を2年に渡って履修したんですね。
J:
私は、彼女が留学から帰ってきた後、つまり繁浪にとっては2回目の3年生のクラス担任でした。

どんな生徒さんでしたか?

J:
繁浪というと、印象に残っているのはサッカーのことかな。本校には女子サッカー部がないので、クラブチームにはいって頑張っていたよな。なでしこJapanを目指してたんやね。
K:
遊学館のサッカー部の練習にも参加させてもらいました。
J:
活発ではきはき、思っていることをしっかりと人に伝えられる生徒でした。 留学で1年下の学年と一緒に勉強することになったので、友人関係が少し気がかりでしたが、この子なら上手くやっていけるだろうと。
K:
その点は全然問題ありませんでしたね。留学前から知っていた後輩達がクラスにいて、「お帰りなさい」という感じで温かく接してくれましたし。 年上だからって、特別扱いしてくれなかったところがありがたかったですね。
J:
遊学館の生徒達のいいところだよな。男女の仲もすごく良くて。

初道先生の印象は?

K:
生徒とのコミュニケーションがユニークで人気の先生でした。倫理の授業もおもしろかったですね。

将来の目標は?

K:
体育の先生になりたいと、考えています。中学時代の理科を担当されていた先生が、勉強が苦手だった私にとても親身になって教えてくれたことが印象的で。 先生ってかっこいい職業だなって思うようになりました。
自分だったらどの教科の先生になれるだろうと考えた時に体育しかないなって。

こんな先生になりたいとか具体的なイメージなどありますか。

K:
英語を話せる体育の先生というのが、高校時代からの目標でした。
J:
そこは嘘でも、初道先生みたいなって言っておけよ。
K:
あっ、初道先生みたいなユーモアのある、先生(笑)
J:
繁浪は、高校3年生の時進路に悩んでいたんです。留学していたこともあり英語を活かせる仕事に就きたいという思いと、中学時代からの夢である体育の先生なりたいという思いがあって、その間で揺れていたよね。 あのときに、体育の先生になるにも英語が話せる方が格好いいよねなんて、言っていたのを思い出したよ。
K:
いろんな方に相談したんです。担任の初道先生はもちろん、サッカー部の先生や英語の先生など。 進路のことは、友達には知られたくないこともたくさんあるので、遊学館の先生は話しやすい方が多くて本当に助かりました。 言いたいことを先生に話しているうちに、頭の中がきれいに整理されてきて。結果的には「英語が話せる体育教師になろう」って自分で決断しました。
J:
本校にはいろんな生徒がいます。例えば、過去にはカーレーサーを目指している生徒もいました。 様々な選択肢を生徒にアドバイスするためにも、教師側も日々、広い視野をもって学んでいく姿勢が重要だと思っています。

教員の先輩として繁浪さんに一言メッセージをお願いします。

J:
英語がしゃべれて、しかも踊れる体育教師になって欲しいですね。 繁浪は、留学やスポーツなど、いろんな経験をしてきたので、それを生徒に伝えることができると思う。生徒の悩みに親身になって相談にのれる先生になってくれると思いますし。
K:
教育実習を経験してみて、生徒とのコミュニケーションの取り方の難しさを実感しました。生徒と年齢も近いこともあって、気を抜くと友達のようになってしまって。 教える立場であるという自覚をもって接しないといけないなと、反省しています。
初道先生は、先生からおもしろいことを言うのではなく、生徒から話しかけられるタイプの先生でしたよね。そういう所を見習って、壁を感じさせない先生になりたいと思います。